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2008.12.13
中国人と話してみた高齢者介護問題-中国での高齢化と考え方-
2人の中国人の友達と呑んで,その後福祉をテーマで議論した.
■中国介護問題の現状
中国での介護問題はとても深刻化しており,中でも特に懸念されているのは上海市である.というのは,上海市は全国に先駆けて一人っ子政策が実施された地域で、現在、全市の総家庭数の61.06%に当たる305万戸が一人っ子家庭であり,子供を1人しか持たない父母世代が老年の仲間入りをするのは5年後の2013年頃からで、その時に老年となる人口の80%以上を占めると推定されている。10年後の2018年には父母世代が老年入りするピークを迎え、毎年20万−30万人の「新老年」が誕生する。すでに,16.38%の65歳以上のお年寄りがいるなど,少ない働き手がより多くのお年寄りを支えなくてはいけない要請は日本より強くなると予想される.

■中国人の高齢者介護への認識と家族愛
高齢者介護において重要なのは,子供が親を支えるということが最も根本的であるという意見がでた.中国では,多くの子供が一人っ子である分,親の面倒は子供が看るという概念が日本よりも一般的のようだ.日本では,老人ホームに入れっぱなしで家族が会いに来ないということがお年寄りの孤独死を招いているが,中国ではそのようなことは少ないのではないかという仮説が彼の意見であった.その仮説はどうやら確からしい[1],昔から養老院は身寄りのないお年寄りしか利用しないと思われている中国では、子供が親の面倒を見なければ“親不孝”と非難されるとのこと.やはり,一人っ子が多くを占める中国では愛国心はもとより親への感謝と愛情が強いことがわかる.一緒に呑んでいた中国人の一人は貧血で倒れた母の面倒を看るため,1ヶ月程栃木の実家から都内の大学まで毎日通っているし,もう一人の中国人は親が高齢になった場合どんな状況になっても親の実家の近くに住む覚悟があると話していた.
■ヘルパーの不足
また,高齢者介護にはヘルパーによるサポートが必要不可欠になってくる,そのサポートを行政側が金銭面でサポートすべきでないかと意見が出た.介護職員の充足状況を施設に調査したところ、「 6割が「不足している」と回答した」というデータ[2]があるように現在,ヘルパーの人数は不足している.その原因には三つ仮説が挙げられた.
・ヘルパーの社会的地位の低さと賃金の少なさ
・行政側がヘルパーの対偶をよくするというよりも外国人介護士導入の意向が強い
・介護ビジネスのマーケットが小さい
ヘルパーの社会的地位が低く賃金も少ない.ほぼ丸一日拘束される上に責任が重大である.実務としては身の回りの世話とお年寄りのコミュニケーション相手になることだが,”誰でも出来る”という社会的認識が強く,それに支払われる賃金はコンビニアルバイトに毛が生えた程度となっている.しかし,その業務はかなり高度なコミュニケーションスキルとたゆまない勉強と試行錯誤の努力であり.ヘルパーに興味があっても一歩踏み出せない人や,それだけでは食って行けないという現状から,ヘルパーを選択しないことが多い.
行政側というと,こういった賃金面でのサポートや育成補助というより安価な賃金でヘルパー人数を稼げる外国人ヘルパーの導入を重用視しているように感じられる.つまり,”とりあえず短期的に成果を出せる人数を稼いでおこう”という対処療法的なもくろみを感じてしまうことであるが,中国人である彼や国際交流する機会が多い僕の意見としては,体が自由に動かせる健常者でさえ,外国人とコミュニケーションをとるのが難しいにも関わらず,ましてや体を自由に動かせない高齢者がうまくコミュニケーションを取れるか否かは懐疑的である.ヘルパーの役割はコミュニケーションが第一優先で次いで身の回りの世話であるという考えを持っているが,実際は現場ではどうなのだろうか.もし,そうなのならば,賃金待遇を良くして日本人ヘルパーを育成すべきではないだろうか.しかしやはり,既に生活サポートを受けなければ生きて行けない高齢者がいる以上,仕方の無い手段なのであろうか.
三つ目としてはやはりお金のない年金生活者である高齢者相手のビジネスというのはマーケット自体が小さく,より恵まれた待遇で雇う事ができない理由がある.それは,コムスンの過剰に営利的に行かざるをえなかった故の破綻が記憶に新しい.
■中国での階層明確化とヘルパー人口
中国ではヘルパー不足というのは日本ほど深刻ではないらしい.なぜなら,中国では日本よりも身分の階級が明確化されていて,低階級はヘルパーや掃除人として,高階級は学者としてなど,世襲的な職業選択が強いようだ.そのため,ヘルパーはヘルパー,掃除人は掃除人とややあたりまえのこととしてその職を選択しているため,「やりたくない」という意見すら出づらいとのこと.すなわち職業選択の自由度が小さいことによりこの問題が浮き彫りにはならないのである.
■今後調べたい事
・ヘルパーの社会的地位は,どの程度の地位という一般認識があるのか.
・中国の高齢化対策がどのようにこうじられるのか.
・親を介護することが当たり前という意見がどこからくるのか,そしてなぜ日本では弱いのか.
■統括
今回話してて感じたのは,中国人の自国への愛国心と親への愛情と”自分にも対処出来る問題である”という考え方であった.介護問題といった”いつかは自分の身に関わる問題”に対してすべてを主体的に考えており,対処することに対してあたりまえという認識があった.どんなことにも頑張って克服する,そして向上心が強いという中国人特有の”努力のハングリー精神”を感じた.
[1]http://rizhong.web.infoseek.co.jp/nityu-okayama/oyaoya/oyaoya5-mirai3.html
[2]http://www.home-helper.net/archives/2006/09/post_69.html
[3]http://careworker.seesaa.net/article/2352149.html



■中国介護問題の現状
中国での介護問題はとても深刻化しており,中でも特に懸念されているのは上海市である.というのは,上海市は全国に先駆けて一人っ子政策が実施された地域で、現在、全市の総家庭数の61.06%に当たる305万戸が一人っ子家庭であり,子供を1人しか持たない父母世代が老年の仲間入りをするのは5年後の2013年頃からで、その時に老年となる人口の80%以上を占めると推定されている。10年後の2018年には父母世代が老年入りするピークを迎え、毎年20万−30万人の「新老年」が誕生する。すでに,16.38%の65歳以上のお年寄りがいるなど,少ない働き手がより多くのお年寄りを支えなくてはいけない要請は日本より強くなると予想される.

■中国人の高齢者介護への認識と家族愛
高齢者介護において重要なのは,子供が親を支えるということが最も根本的であるという意見がでた.中国では,多くの子供が一人っ子である分,親の面倒は子供が看るという概念が日本よりも一般的のようだ.日本では,老人ホームに入れっぱなしで家族が会いに来ないということがお年寄りの孤独死を招いているが,中国ではそのようなことは少ないのではないかという仮説が彼の意見であった.その仮説はどうやら確からしい[1],昔から養老院は身寄りのないお年寄りしか利用しないと思われている中国では、子供が親の面倒を見なければ“親不孝”と非難されるとのこと.やはり,一人っ子が多くを占める中国では愛国心はもとより親への感謝と愛情が強いことがわかる.一緒に呑んでいた中国人の一人は貧血で倒れた母の面倒を看るため,1ヶ月程栃木の実家から都内の大学まで毎日通っているし,もう一人の中国人は親が高齢になった場合どんな状況になっても親の実家の近くに住む覚悟があると話していた.
■ヘルパーの不足
また,高齢者介護にはヘルパーによるサポートが必要不可欠になってくる,そのサポートを行政側が金銭面でサポートすべきでないかと意見が出た.介護職員の充足状況を施設に調査したところ、「 6割が「不足している」と回答した」というデータ[2]があるように現在,ヘルパーの人数は不足している.その原因には三つ仮説が挙げられた.
・ヘルパーの社会的地位の低さと賃金の少なさ
・行政側がヘルパーの対偶をよくするというよりも外国人介護士導入の意向が強い
・介護ビジネスのマーケットが小さい
ヘルパーの社会的地位が低く賃金も少ない.ほぼ丸一日拘束される上に責任が重大である.実務としては身の回りの世話とお年寄りのコミュニケーション相手になることだが,”誰でも出来る”という社会的認識が強く,それに支払われる賃金はコンビニアルバイトに毛が生えた程度となっている.しかし,その業務はかなり高度なコミュニケーションスキルとたゆまない勉強と試行錯誤の努力であり.ヘルパーに興味があっても一歩踏み出せない人や,それだけでは食って行けないという現状から,ヘルパーを選択しないことが多い.
行政側というと,こういった賃金面でのサポートや育成補助というより安価な賃金でヘルパー人数を稼げる外国人ヘルパーの導入を重用視しているように感じられる.つまり,”とりあえず短期的に成果を出せる人数を稼いでおこう”という対処療法的なもくろみを感じてしまうことであるが,中国人である彼や国際交流する機会が多い僕の意見としては,体が自由に動かせる健常者でさえ,外国人とコミュニケーションをとるのが難しいにも関わらず,ましてや体を自由に動かせない高齢者がうまくコミュニケーションを取れるか否かは懐疑的である.ヘルパーの役割はコミュニケーションが第一優先で次いで身の回りの世話であるという考えを持っているが,実際は現場ではどうなのだろうか.もし,そうなのならば,賃金待遇を良くして日本人ヘルパーを育成すべきではないだろうか.しかしやはり,既に生活サポートを受けなければ生きて行けない高齢者がいる以上,仕方の無い手段なのであろうか.
三つ目としてはやはりお金のない年金生活者である高齢者相手のビジネスというのはマーケット自体が小さく,より恵まれた待遇で雇う事ができない理由がある.それは,コムスンの過剰に営利的に行かざるをえなかった故の破綻が記憶に新しい.
■中国での階層明確化とヘルパー人口
中国ではヘルパー不足というのは日本ほど深刻ではないらしい.なぜなら,中国では日本よりも身分の階級が明確化されていて,低階級はヘルパーや掃除人として,高階級は学者としてなど,世襲的な職業選択が強いようだ.そのため,ヘルパーはヘルパー,掃除人は掃除人とややあたりまえのこととしてその職を選択しているため,「やりたくない」という意見すら出づらいとのこと.すなわち職業選択の自由度が小さいことによりこの問題が浮き彫りにはならないのである.
■今後調べたい事
・ヘルパーの社会的地位は,どの程度の地位という一般認識があるのか.
・中国の高齢化対策がどのようにこうじられるのか.
・親を介護することが当たり前という意見がどこからくるのか,そしてなぜ日本では弱いのか.
■統括
今回話してて感じたのは,中国人の自国への愛国心と親への愛情と”自分にも対処出来る問題である”という考え方であった.介護問題といった”いつかは自分の身に関わる問題”に対してすべてを主体的に考えており,対処することに対してあたりまえという認識があった.どんなことにも頑張って克服する,そして向上心が強いという中国人特有の”努力のハングリー精神”を感じた.
[1]http://rizhong.web.infoseek.co.jp/nityu-okayama/oyaoya/oyaoya5-mirai3.html
[2]http://www.home-helper.net/archives/2006/09/post_69.html
[3]http://careworker.seesaa.net/article/2352149.html
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